イギリスの配偶者ビザ＝ファミリービザ：英国人パートナーとさっさと同棲してしまおう！
イギリスのファミリービザ
イギリスの配偶者ビザとはFamily Visa（家族ビザ）と呼ばれています。現在の日本の法律において配偶者の定義は男性と女性の婚姻届け提出後パートナーのみになっていますが、イギリスでは３パターンあります。
１。市役所などに婚姻届けを提出した男女のカップル
２。市役所などにシビルパートナーシップ届けを提出した同性のカップル
３。法的な手続きを済ませていない異性・同性のカップル
１、２には法的に二人の関係性が認められているので、イギリス人配偶者を通じてファミリービザを申請できるのは明白です。ありがたいのは、私たちのように、「婚姻」を必要としないけれども、共同生活を通して国際パートナーシップを継続させたい、という事実婚カップルにも、上記２つとほぼ同等の権利が与えられ非英国人でないパートナーにもファミリービザが申請できるということです。
イギリスで事実婚を証明する
申請の際、１、２の場合は、法的な書類の提出が求められます。３の場合は、特に法的な書類がないため二人の継続した関係性＝居住を共にしているかどうかを示す書類の提出が必要になります。（１、２でも二人がとも暮らしているという証拠書類の提出は必要です。）具体的には、前回のビザ発給時から２年間の「同じ住所が記載されたレター（書類）」の提出です。2020年2月の時点では、両者宛のレター６通（最低３箇所）が必要とされています。
婚姻届けを出していなければ、あるいは出していたとしても最近では個人宛のレターが多いため、３箇所から６通も集めるのは難しいです。その場合、例えば、２箇所から４通、両者宛のレターがある場合は、追加で各人宛のレター２通ずつ提出するように言われています。両者宛のレターなんて一枚もないやっと不安になるかもしれませんが大丈夫です。最低でもそれぞれ宛のレターを６通、二人合わせて計１２通提出すればよい、となっています。
必要書類
肝心の書類の送り主・作成先ですが、友達やら広告、ネットショッピング先のものなどなんでもよいかと言われればそうではなくて、適切な書類が例としてあげられています。
- 政府、地方自治体から送付された書類（税務署、年金機構、運転免許、TVライセンスーBBCとの契約）
- GP（かかりつけ医）、NHS、病院やクリニックからの治療、予約が記載された書類
- 銀行明細書、銀行からの通知書
- 市民税納付請求書など
- 公共料金（電気、ガス、電話）支払い書、請求書
- 担保関係書類
- 賃貸契約書
などです。郵送されたものだけでなく、最近では環境を配慮してペーパーレスになっている通知書類がおおいため、インターネットからダウンロードしたeコピーでも大丈夫だと思われます。（注：延長更新が許可されていない現時点ではあくまでも推測です。）
初めての時は提出書類の説明も曖昧で、ネットの情報を参考にして、１年半にわたる二人で映った写真や、whatsappやスカイプの会話の記録、共通の知人（イギリス人１名、イギリス在住のイタリア人１名）と私の両親名で「二人の関係性は純粋でほんものである（genuine）」というレターも添付しました。今回はそのような書類の提出は不要でした。
書類の日付はざっくり２年間をカバーしていることが重要！
注意することは、レターの日付が大まかに２年間にわたっていることです。なお、初めて申請した際も「２年間の共同生活の証拠」とありましたが、実際に提出したのは１年半分でした。数ヶ月分だと問題かもしれませんが、きっちり２年分でなくても審査は通るようです。
将来を考えているなら早めの同棲を！
学生ビザ（Tier4）や就業ビザ（Tier2）、ワーホリ（YMS）でイギリスに居住していて、異性・同性にかかわらず英国人のパートナーがいて二人の関係が長期的なものだと確信がある場合、今後も一緒に住みたい場合、さっさと一緒に生活されることをお勧めします。結婚しないので、戸籍謄本など日本の証明書を取得したり、翻訳したりする必要もないので、多少の手間が省けます。
結婚に躊躇してずるずるして気がつけば滞在許可もなくなりやむなく帰国する可能性があるのなら、今の時代、イギリスでなら、結婚せずに二人の関係性を続けることだって大有りです。（私は元彼との結婚をしぶり国際恋愛が破綻した経験があります。。。）まずは１年半一緒に住んでみて「事実婚」について話し合ってはどうでしょう。もちろん共同生活の証拠だけでなく経済的スポンサーになってもらうことが大前提ですが。
婚約ビザで入国すると、配偶者ビザに切り替えるまでは働くことはできませんが、パートナーとしてのファミリービザを取得すると入国と同時に就労許可もおります。特に「結婚」という形にこだわらなければ同棲からファミリービザを取るっていうのもありだと思います。いったんファミリービザを取得した後でイギリスで正式に入籍したとしても、その後特別なビザ変更は必要ないようなので尚更です。
家族計画においても、事実婚であれば病院通いも親権も問題ありません。ちなみに、私たちは事実婚という関係性のため日本で断られた不妊治療も、スコットランドで経験済みです。このお話もまたいつか。
