2019 イギリス議会総選挙結果：日本の報道と発表の違い
保守圧勝 landslide victory
イギリス総選挙投票率は６７．３％。２０１７年よりも１．５（出展：BBC）下がりましたが、国民の関心の高さが伺え選挙結果も国民の声を反映していると言えるかと思います。
ジョンソン首相率いる保守党が大幅に議席を伸ばし過半数を獲得圧勝しました。やはりもうこの３年間の意味のないゴタゴタから脱却してさっさとEU離脱しようよ、という国民が多かったようです。
スコットランド民族党圧勝
一方私が住むスコットランドは見事にスコットランド民族党（SNP）が圧勝しました。ウェストミンスターのゴタゴタから脱却してさっさとイギリスから独立し、EU残留決めようよ、という国民が多かったようです。
為替市場は好意的
選挙結果を受けて、今日の為替レートが１ポンド１４７円（三井住友銀行）まで跳ね返していました。マーケットも先行きがクリアになったことでポンド買いが増えたのでしょう。年明け日本に帰国した際に、円をポンドに換金しようと思っていたのに、、、残念です。
イギリス選挙結果と日本との違い
さて、選挙結果云々政策云々は日本でも報道されると思うのであえて省略して、昨日もちらっと書いた総選挙報道と結果発表に関する日本との違いを幾つかご紹介します。
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出口調査は、全メディア共通で調査結果はどれも同じ！
日本の場合は、各メディア独自の出口調査を行なっており、選挙特番によっては若干投票数や当確発表時間に誤差が出ますが、イギリスの場合はどのチャンネル、どの新聞社のウェブページを見ても出口調査結果が統一されています。公平な出口調査であるといえるでしょう。
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出口調査の発表は、全メディア一斉にカウントダウンで午後１０時に解禁！
投票日は午後９時５５分からBBCをつけて特番を楽しみにしていたのですが、キャスターと解説者が当日の状況説明をしているだけで具体的な話は全くしていませんでした。TV画面をじっと見ていると、右下にカウントダウンタイマーが表示されていることに気がつきました。もしやと思いタイマーに合わせて「１０、９、８、７、６、５、４、Three, Two, One....」とカウントダウンすると、時報午後１０時の知らせと同時に、出口調査結果がどどーんと映し出されました。そしてBBC, ITV, SKY, Channel 4, など主要テレビのニュースで、一斉に選挙議論が織り成されていました。
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候補者全員、集計所に集合して投票結果を他の候補者と一緒に待つ!
開票が始まり集計が終わるころには、会場内ステージに候補者が一同に会し、発表を待ちます。立候補登録順に候補者の名前と獲得票数が発表され、自分の当落を知らされ、当選者の挨拶を聞くことになっています。当選しても落選しても自分の喜び悔しさを表に出すことはせず、粛々と選挙結果を受け入れ、落選者が当選者に敬意を表し、当選者も落選者に対しておごり高ぶることなく真摯に当選スピーチをしているのは、さすが紳士淑女（Ladies and Gentlemen）の国イギリスである証明ですね。
ジョンソン首相は１月末の離脱を宣言していますが、どうなることやら。スタージョン党首によるスコットランドの２回目の住民投票（referendum）が開催されるのかどうか、などイギリス＆スコットランド在住者として今後イギリス国政から目が離せません。
